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平成30年 入社式

【この春に、弊社グループに入社された4人の新卒社員へのはなむけの言葉】


ご入社おめでとうございます。
Brand newの皆さんをお迎えいたします。毎年私も経営者としての責任で身の引き締まる思いです。


35年前、当時世界一大きな会計事務所に当時の需給バランスと言う運だけで、私は入れていただきました。
バブルの時代で新入社員不足で私の実力以上の会計事務所に入れていただきました。私はそんな大きな事務所だとは面接に行くまで知らなかったんですね。会社に行ってびっくりしました。何にも準備してなかったんですね。何のテクニックも何の予備知識もなかったのです。私は就職面接人生でこの1回しかしたことがありません。


その時のリクルーターの責任者Fさんの言葉を思い出します。
「あなたを採用するにあたり、内部で大変な議論がありました。
ただ私はあなたのようなリーダーシップの有り様の人がこれから私たちの会社に必要だと思ってあなたを押しました。当社外資会計事務所と言うのは、統計で見ると極端に血液型A型がいません。
あなたはまさにA型です。私たちの組織に向かないかもしれません。それでも私の見立てが間違えたと言われないように、私の期待を裏切らないようにお願いします。」


物覚えの悪い私がはっきり覚えているのですから、これは相当やばいところにきたぞと理解したのでした。何を求められていたのか今でも気になります。


私は、見事にFさんの期待を裏切りました。
こうやって新卒の皆さんをお迎えするという当社の行事は、その時のお詫び、償いの行為を社会に向かってやっているとつくづく思います。


◆まずは、私のようにならないために、「守破離」のまさに「守」
皆さんは最初は、組織の一員になるために、組織に徹底的に従順に溶け込んでください。
能の秘伝「守破離」のまさに「守」であります。このプロセスはまさに大事です。
私が今お付き合いしている、新しい会社をご一緒に起こそうとしている自衛官の方々に伺うと、
自衛隊に入ると1番最初はまずすべて組織の決定に従わざるを得ない、自分勝手な脳みそを捨てる作業を徹底すると言っていました。組織の手足として生きることを徹底されるそうです。
そしていつしか士官に進む人は、一切の作業を部下にやらせて、いかに勝つかと言う今度は徹底的な脳みそだけで生きることを教えられるそうです。この切り替えが相当難しいと言うことなのです。
この徹底した役割分担。人の命をやりとりする超合理的な組織としての軍隊の面目躍如ですね。


◆「新しく出ていく者が無謀をやらなくて一体何が変わるだろうか?」
皆さんも、管理職を目指す人として、管理職としてその時が来たら、徹底的にご自身の能力、棘を出していただきたい。それまで棘という隠し剣を隠し持っていていただきたい。
私を採用したFさんが私に求めたものこの隠し剣「破天荒」ではないかと今思うのです。


独立して数年経って、1冊の本と出会いました。
【破天荒】と言う本です。
今でもアメリカのリージョナルエアラインとして話題を振りまいているサウスウェスト航空を紹介した本です。


エアアテンダント全員にホットパンツを着せるような、顧客の誕生日があれば、荷物棚から飛び出して喜ばせるような、当時前代未聞のサービスで有名になった会社。と紹介されていたことを記憶してます。
破天荒とは辞書で聞くと「今までだれもしなかったような事をすること。前代未聞。」


実は私たちのこの会計事務所は、まさにこの「破天荒」から始まった事務所なのです。
破天荒と言うと悪い意味を思い浮かべますが、そうではないんです。大変重要なことなんです。


勝手な解釈ですが、私を、採用したFさんが求めたリーダーシップとは「破天荒」を求めていたのだと思います 新卒を多く採ると、棘のない人が少しずつ揃うと聞きます。破天荒さがなくなると言うのです。
ですからバランスを持って、途中採用のスカウトも予算をかけて実行しなければならないと理解しています。会社が大きくなると中間人材が不足します。その点もご理解ください。


開業当初、幻冬舎を立ち上げたばかりの有名な見城徹さんが、新聞の一面広告を出しました。
「新しく出ていく者が無謀をやらなくて一体何が変わるだろうか?」


私はこの言葉は、開業した当初緊張感を持っていた私に、突き刺さる言葉でした。この言葉を真正面に受け止めて、徹底的に業界と戦いました。仲間の友達だと思って考えたことを申し上げると、徹底的に否定されました。全く違う。絶対そんな方向は間違っていると思いました。
零細会計事務所なのに、まさにめちゃくちゃですよね。綱紀委員会に3回呼ばれました。業界に大変顰蹙を買いました。
当時は営業してはいけない業界で、バンバン営業始めたんです。業界中心の論理で仕事をするのはおかしい。全てお客様の必要を満たすために戦う。お客様が求めているかどうか。その基準で戦う。とやったからです。破天荒に生きる。そのように決めていたからです。


でも孫さんにしても、三木谷さんにしても、いろんな人にいろんなこと言われている。まさに顰蹙を買っている。
すべての人に好かれる生き方など、くそくらえです。もっとも日本人の悪いところです。八方美人は何もできないことと同じ意味です。顰蹙を買っても、やるべき事は、やり抜く。


今後、日本の社会的な地位がますます低下していくでしょう。世界ナンバーワンの国としての中国。この中国との地政学的なご縁で、常に私たちは圧力を受け続けて生き抜いていくだけの、強いアイデンティティーがこれから本当に必要だと思います。
新入社員をお迎えするために、ただベンチャーの端くれとして喧嘩を買って出るような生き方は、抑えなければいけないなと言う責任感に重みに震える私ではありますが、破天荒に生きる。そのようなDNAも皆さんの中に残しておいていただきたいと思います。


新入社員に贈る言葉として申し上げましたが、社員の全員に届く言葉として、甚だ偏ったお話だったかもしれませんが、こんな話をさせていただきました。
新入社員のみなさん。今後ともよろしくお願いします。
井上一生