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NEW!生島ヒロシ氏 コンプライアンス違反問題を考察する

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 今回は、生島ヒロシ氏のコンプライアンス違反問題を取り上げます。

 この問題は2025年1月27日に唐突に起こりました。元TBSアナウンサーでその後はフリーアナウンサーとして活躍していた生島氏は、自身がパーソナリティを務めていたラジオ番組『生島ヒロシのおはよう定食』『生島ヒロシのおはよう一直線』を突然降板し、芸能活動を無期限で自粛することを発表したことからはじまります。

 この問題は、生島氏が代表の生島企画室のHPにおいて、生島氏が友人から送られた不適切な写真をスタッフに転送したり、生放送中にスタッフに対して厳しい言動を取ったことが問題だと発表されています。TBSも、「TBSグループ人権方針に背く重大なコンプライアンス違反があったため」とのコメントも出ています。しかしながら、何かもう一つはっきりしなくてモヤモヤが残る形になっている気がしますので、もう少し深堀してみたいと思います。

 コンプライアンス違反とは、企業が法令や社会倫理、規範に反することをいいます。具体的には、法律違反だけでなく、社内規定違反(セクハラやパワハラ、情報漏洩など)もあれば、社会的な倫理違反(人権侵害など)もコンプライアンス違反に含まれます。モヤモヤの大きな原因がココにあると思います。つまり、何がどの程度起こって、だから今回コンプライアンス違反としてアウトになった、ということがはっきりしないのです。7000回放送記念目前での突然の降板とは相当な緊急措置です。また「不適切な写真」「厳しい言動」とは具体的に何なのか?どの程度続いたのか?などもう少し社会に公表してもいいのではないかと思うのです。中途半端に言葉を取り繕っているようにしか思えなく、報道機関としての社会的責任を果たしていないように感じるのです。みなさんはどう感じていらっしゃいますか?

 今回の事例で私たちが学ばなければならないことは、組織におけるアンタッチャブルは令和の時代では受け入れられない、ということだと思います。特に過去の成功体験を引きづっている人、カリスマ性がある人、自己顕示欲の強い人を、令和の価値観においては受け入れ難くなっているという点に着目する必要はあると思います。強いリーダーシップでチームをまとめる昭和型から、共存共有型のマネジメントによるチーム運営が望まれており、そのような価値観に変化しているのではないかと思います。自分自身をしっかり持つことと、社会の価値観の変化に対応していくことは、決して両立しないということはありません。両方ともアップデートさせる、いつまでも過去に固執しない、ということの大切さを今回の問題を通して考えさせられたような気がします。

 みなさんの組織の中でアンタッチャブルなところがあるとすると、そこには大きな問題が潜んでいるかもしれません。さくら相談の「つながり相談室®」を活用して、働きやすい環境づくりを目指しませんか。遠慮なくお問い合わせください。